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2022.09.06

妊娠中に起こりやすいお口のトラブル

こんにちは、ARTE DENTAL CLINICです。

今回は妊娠中に起こりやすいお口元のトラブルについてお話ししていきます。

妊娠中はつわりや体調不良で歯磨きがしづらくなったり、女性ホルモンの増加によって、体だけでなくお口の中の環境も変化するので、虫歯や歯肉炎などのさまざまな口のトラブルが起こりやすくなります。

歯周病、歯肉炎

妊娠中は女性ホルモンの分泌が増加します。その影響で歯茎か腫れやすくなったり、出血しやすくなったりします。
そのため、妊娠性の歯肉炎を引き起こし、悪化しやすくなります。

歯周病は、赤ちゃんの健康にも影響するというデータがあります。
日本臨床歯周病学会は、歯周病を患った女性は早産のリスクが約2.27倍、低体重児出産のリスクは約4.03倍高まるという報告がされています。

歯周病にかかるとサイトカインという物質が発生し、これが子宮収縮に大きく関連するため、出産のタイミングを狂わせるといわれています。
妊娠中、喫煙や飲酒を控えるよう推奨されていますが、同じくらい歯周病への配慮も大切になります。

虫歯

妊娠中は唾液の質や分泌量が減り、口の中がネバネバしやすくなります。唾液の質や量が変化するの為、唾液の働きも低下してしまうので、お口の中の菌が増えやすくなります。お口の中も虫歯になりやすい酸性に傾きやすいので注意が必要です。
つわりの苦しさで歯磨きがおろそかになったり、食事の回数が増えたりする女性が多く、不衛生な状態がつづき虫歯になりやすいです。
虫歯はお母さんだけの問題ではありません。

生まれたての赤ちゃんの口には虫歯菌がいません。しかし、親御さんの保有する虫歯菌がキスや同じスプーン、箸を使いまわすことで、唾液を介して感染してしまいます。
出産する前に親御さん自身の口の中を清潔にすること、虫歯をなくすことが、赤ちゃんを虫歯菌から守ることにつながります。

妊娠性エプーリス

「妊娠性エプーリス」とは、妊娠中にみられる良性の歯茎に出来るできものです。
妊娠初期から中期によくみられ、赤く急に大きくなったり、出血したり、痛みを伴うことがあります。
原因は、妊娠による女性ホルモンの増加にあると考えらえており、出産後は自然に治るケースが多いため過度な心配は不要とされています。

ただし、歯周病が関わっている場合もあるので、見つけたら歯医者さんへ相談することをおすすめします。

妊娠中のオーラケアのポイント

オーラルケアの基本は、食事のたびに歯を磨くことです。ただし、妊婦さんの場合はつわりなどで歯ブラシを口に入れるのがつらい時もあると思います。そんな時は無理せず、体調がよい時に磨くようにしましょう。今なら大丈夫という時にこまめに磨いて、体調が落ち着いてきたら「食べたら磨く」の習慣に戻しましょう。

吐き気をおさえる歯磨きの仕方

つわりの時は、口の奥まで歯ブラシを入れることで吐き気がこみ上げる人もいます。

吐き気を防ぐには、歯ブラシはなるべくヘッドの小さいもの(パッケージに「コンパクト」「スリムヘッド」などと書かれている製品)を選ぶとよいでしょう。また、歯ブラシを口の横から入れて小刻みに奥歯や親知らずを磨くようにすると、先端が奥のほうまでいきにくくなります。

また、歯みがきの時に首を曲げ、下を向いて磨くと、唾液が奥のほうに流れにくくなり、吐き気がこみあげてくる状態(嘔吐反射)が起きにくくなるといわれています。

テレビや音楽を流しながら、またはお風呂に入った状態で磨くなどの「ながら磨き」も、リラックスして磨くことができます。ぜひご参考にされてください。

歯科受診は体調が安定してくる妊娠中期(5〜8ヶ月)がおすすめです!

 

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